ウィルキー・コリンズ『白衣の女』

もう暦の上では秋だし、さっさと読書の秋死ぬほど本を読んで死ねるものなら死んでみろ企画をやりたいんだけど暑がりの俺にはまだ無理です。と弱音を吐きつつ。とはいえ死因は事故(間接的な原因は睡眠不足)とかだろうなぁ。でもまぁ死ぬほどやって死ぬなら本望じゃね。
んで、長篇がやたらめったら長いよなぁ、でお馴染みウィルキー・コリンズの代表作(たぶん)。
中だるみ感がない、と言っても良い意味ではなくて、全体に話の展開がのろのろしているので、あまりにも先が読めてしまうし、中だるみを感じないかわりにだるくて仕方がない。全だるみ。雰囲気に入り込んでいけるひとには多分面白かろうと思う。俺はこういう古典らしい古典というのはプロフ(ィールは長々と書いてあるので暇潰しに最適)にも書いた通り白鯨嵐が丘(岩波の旧訳、訳変わって絶版ぽいね)からして完璧にダメで、基本的に読み通すのが苦痛なことさえしばしば(ちょっと本読みとか向いてないんじゃないのか)。
ストーリーでも、と思ったが、軽く書いただけで、勘の良い人間とミステリを読みなれた人間にはネタバレになるしかない運命のように思われるので、そのへんは省略。ヒロインは行動を起こさず翻弄されるがまま、といういかにも嫌いなタイプであることだけは書いておきます。ちなみにヒロインらしきひとは三人いて、翻弄されるタイプ、行動するタイプ、変人、と各種取り揃っているので、何かを求めているひとは読んでみても良いかも。このへんがレトリックの弄しようだな。