ラシーヌ『ブリタニキュス ベレニス』


あなたの非道ななさりようを、恨んで誓いを立てますなら、
無惨にも、死にゆく前に、ベレニスが、あなたのもとに、
非業の最期の仇を討つ頼りを残していきますならば、
仇討の潜むその場所は、酷いあなたのお心の内。

p257


浅ましいことを! どんな言葉を言えばよい。
わたし自身、今この時に、生きているのかそれさえも分からぬというに。

p261

そうか有名なひとなのねベレーニケー。歴史に疎いとこれだから困る。
まぁ簡単に。

  • ブリタニキュス

暴君で知られるネロ帝の義理の弟ブリタニキュスが何も上手くいかないまま死ぬ話。

  • ベレニス

その数代後の皇帝ティトゥスユダヤ戦争へ行ったついでに連れて帰ってきたベレニスと結婚しようとするが民衆が蛮族なんかと結婚すんなと言うのでやめる話。
ちなみにティトゥスはブリタニキュスと友達だった。
とりあえずタキトゥススエトニウスも読んでみようかなとは思う。しかし短いというのもあるだろうけど、シェイクスピアってほんと物語の見せ方上手だったんだなぁと思わずにはいられないオペラ並みの内容の薄さである。そういえばモリエールもつまらなかったしな……。訳注や解説がこれでもかというくらい充実しているので、本文よりそっちのほうが面白いくらい。