なんか一ヶ月ほど足が遠のいていた古本屋とかにて。

小林秀雄対話集講談社文芸文庫
夏ですから対談の読みたい季節ですね? 嘘です。ほんとうは読みたくなるのは秋です。秋に向けて購入。680円。これがさすがに豪華な顔ぶれ。なにしろ一人目から安吾。その後も白鳥、大岡、三島なんぞの小説家、河上徹太郎江藤淳中村光夫といった評論家が並んでいる。福田恆在とか青山二郎のようなどっちでもないようなのも。

安部公房『都市への回路』中央公論新社
ハードカヴァー600円。長いこと探していたがやっと見つけた。まぁ全集は高くて買えないしね。ああいう背が丸まってないハードカヴァーは好きなんだけど(国書とかでもあるよね。最近はソフトカヴァーのほうを結構見るけど、背が折れちゃってダメなのさ←話題が軽くマニアっぽくなってきている)。あとは短篇集戯曲集を一冊ずつ手に入れれば主要作品は読んだことになるのではないか。講談社文芸文庫は新潮に頭下げて三冊くらいで安部公房戯曲全集を出すと良いよ。比喩に富んだ描写がなくても紛れもなく安部公房な世界で、笑うに笑えない面白さがあるよね。

ギヨーム・アポリネール『虐殺された詩人』鈴木豊訳 講談社文庫
現行のの旧版でしょう。『異端教祖株式会社』もあったんだけどuブックスのほうが安そうなんで華麗にスルー(600円だったかな?)。380円。

カフカ『変身』池内紀訳 白水uブックス
270円だったので思わず……。まだ失踪者読んでないのに……。

天沢退二郎『光車よ、まわれ!』ちくま文庫
カヴァーなし200円。復刊されたのが3000円近いことを考えたらカヴァーなんかに構っていられない気分になった。まぁ図書館行けば読めるんでしょうけども。つか『天のろくろ』とかも高すぎだから。サンリオ文庫を一冊1000円で上下買ったほうが安いってどういうことなんですかと。復刊するひとは色々なことが良くわかってないんじゃないかと思います。ところで思ったより厚いというか長い話のようでおどろいた。いや別におどろきゃしませんけども、意外に思った。思い込みとはそういうものである。

チェーザレパヴェーゼ全集4 浜辺・炎』 宮崎晴夫・河島英昭・小出知子訳 晶文社
チェーザレパヴェーゼ全集7 丘の上の悪魔』 河島英昭訳 晶文社
ともに100円。安価で全集が落ちていると購入してしまう癖がある。結構チープなつくりでとても全集とは思えないがこれ以外で読めるとも思えないし購入しておく。倦怠感なんぞを味わいたい時には良いのではないかパヴェーゼ

B・S・バリンジャー『歯と爪』大久保康雄訳 創元推理文庫
推理もの古典をほとんど読んでないしこれから読むともあまり思えないのではあるが、奇術師が出てくるということでなんとなく。これも100円。

ヘンリー・ジェイムズ『デイジー・ミラー』西川正身訳 新潮文庫
そろそろヘンリー・ジェイムズも読めるようになったんじゃないかなという楽観的推測に基いて購入50円。集めて面白そうなのから読むのが妥当な気がするのでタワーの一角に放置されることでしょう。