積読

津原泰水『少年トレチア』 集英社文庫 298円。序盤の不穏な空気、中盤で解き明かされていく謎、終盤での幻想的展開。と、引きこまれているのか突き放されているのかよくわからない長篇。たいへん面白かった。竹本健治『キララ、探偵す。』 文春文庫 420円。…

このへんの将棋の本もバラバラに買ったはずなのだがメモがもうメモとして機能していないということもまれにあるわけでまあしょうがない。値段は250〜350くらいと思う。ちなみに古いので現在役に立つかはビミョーなところ。 名人中原誠『中原の急戦将棋』 池…

神林長平『グッドラック 戦闘妖精・雪風』 ハヤカワ文庫JA 480円。雪風の二作目。分厚い。その上、主人公のうち人間のほうは前半越えてもまだ寝ているという恐るべき長篇。しかし、戦闘機で宇宙人と闘う話がこういうふうに面白いなんて、読む前は考えつきも…

エルネスト・サバト『作家とその亡霊たち』 寺尾隆吉訳 現代企画室うっかり新刊購入。この時期わりとうっかりしがちであった気がするが定かではない。何しろほとんど読んでな……あ、いや、まあ、どうでもいいか。

ヴァジニア・ウルフ『波』 鈴木幸夫訳 角川文庫リバイバルコレクション300円。うーむ。新しい訳でも読みたい。というか、ヴァージニア・ウルフは、自分で何か考えるときに頭に普通に浮かぶような語彙やリズムで読まないと、どうもいまひとつのようにも思う。…

トマス・ピンチョン『競売ナンバー49の叫び』 志村正雄訳 ちくま文庫競馬かと思っていたら競売だった本。とにかくたくさんの情報の中に嘘を紛れ込ませつつ、ノリで突っ走るような。スローラーナーでは感じなかった疾走感があって気持ち良い。ピンチョン読ん…

ジークムント・フロイト『自我論集』 竹田青嗣編 中山元訳 ちくま学芸文庫 600円。フロイトの著作の中でとくに重要視されているような気がする「快楽原則の彼岸」が文庫で読めるとは知らなかったなあと思いつつ購入したが高いな。そこまで読みたいわけではな…

フランク・ハーバート『デューン 砂の惑星』1〜4 矢野徹訳 ハヤカワ文庫SF四冊1000円+送料。正直なところ四巻も使ってされても困るような話。自然環境や気象の設定がつきつめてあるようで、その環境でどういう生物がどう生きていて、ヒト種はどう暮らしてい…

竹本健治『狂い咲く薔薇を君に』 光文社文庫320くらいかな。長篇四作の武藤・牧場シリーズから8年。短篇集。牧場智久はまだショタキャラである。引退後名誉名人・本因坊として後進を育成しつつ事件を解決する晩年の牧場智久なんてのは誰かがパロディでもやら…

西尾維新『クビキリサイクル』 講談社文庫やっと見つけた1作目。たぶん400くらい。で、二冊読みましたけど、これ主人公だと思ってたら脇役でしたね、っていう罠だったという本だったという。中井英夫『幻想博物館』 講談社文庫250。とらんぷ譚かな? まあ確…

G・K・チェスタトン『ブラウン神父の秘密』 『ブラウン神父の不信』 『ブラウン神父の醜聞』 中村保男訳 創元推理文庫新訳も出始めたブラウン神父。続刊はあるのかな。時空がねじれているが気にしてはいけない。短篇の探偵なんてのはこんなもんなのかもしれ…

上村勝彦『インド神話』 ちくま学芸文庫500円。読みやすく、話も面白いところをどんどん出してくるので、インド神話入門によさそう。いろいろと訳しておられるひとでもある。『ギルガメシュ叙事詩』 矢島文夫訳 ちくま学芸文庫神話づいていた。買ったはいい…

ウラジーミル・ナボコフ『賜物』 沼野充義訳 池澤夏樹=個人編集世界文学全集 河出書房新社これを買わないなんてとんでもない。ナボコフロシア語最後の長篇。ナボコフは1899年貴族の家に生まれ、ロシア革命後1919年に西側へ亡命、1940年に渡米45年アメリカに…

全部100円。 レベッカ・ブラウン『私たちがやったこと』 柴田元幸訳 新潮文庫 訳者で。なんとかかんとかというストーリ紹介から春琴抄とどのへんが違ったり似ていたりするのか確認したかったりも(ちなみに似ても似つかない話だった)。『ゴッホの手紙』上 …

アレホ・カルペンティエル『この世の王国』 木村栄一 平田渡訳 叢書アンデスの風面白いらしいと聞いて検索してみると1500円程度だったので買ってしまう。ラテンアメリカものは古本で1500円くらいってことがざらなんでこの値段なら新刊購入で別にいいですわ。…

このへんもたぶん100円。 ジェイムズ・P・ホーガン『ガニメデの優しい巨人』 池央耿訳 創元SF文庫the gentle giants of ganimedeなのだがこれは頭韻ふんでるのかね。ジェイムズ・P・ホーガン『巨人たちの星』 池央耿訳 創元SF文庫上とふたつ星を継ぐものの続…

神林長平『魂の駆動体』 ハヤカワ文庫JA105円。安価だったのでひとまず確保。車についての小説のような。

100円か105円。 森博嗣『φは壊れたね』 講談社文庫 森博嗣『θは遊んでくれたよ』 講談社文庫 森博嗣『τになるまで待って』 講談社文庫新シリーズ、えーとGシリーズか。前2シリーズの後の話で、国枝准教授の教え子中心な感じか。探偵役が2人も3人もいて、国枝…

スタニスワフ・レム『泰平ヨンの航星日記』 深見弾 大野典宏訳 ハヤカワ文庫SFそりゃ買います。ピルクス航宇宙士のお話がロボットものでの連作でしたが、ヨンのほうはSFの幅の広さを存分に使って豊富なアイディアを次から次に読める、めまぐるしいほどの一冊…

マイケル・イネス『霧と雪』 白須清美訳 原書房1100円。なんという無駄な会話の面白さ。なんという事件解決の肩すかし感。素晴らしいなあ。一歩間違うと時間を無駄にするだけの読書となりかねない気もするが、ここは贅沢と言っておくのがよろしいかしら。あ…

円地文子『鴉戯談』 中公文庫190円。今さらだけど円地文子実は面白いのではないだろうか病に罹患。くそー源氏も100円で揃ってるの買っときゃよかった。と何年も前のことを悔いる。100円の本を買い逃すとかツンドカーにあるまじき失態。100円本は棚ごと全部買…

ジュール・ミシュレ『フランス革命史』上下 桑原武夫、樋口謹一、多田道太郎訳 中公文庫上下で1600円? 高い。けどまぁ新品同様だしいいか。と思って買って帰ってきたが、暑さで頭がばかになっていたとしか思えん(と書いているが、これを買ったのはどう考え…

マッシモ・グリランディ『怪僧ラスプーチン』 米川良夫訳 中公文庫我ながら何を思ってのラスプーチンなのか不明である。こちらを更新していなかった時期は本もほとんど読んでいなくて(TVゲームなどにうつつを抜かしていたりHDDレコーダ導入により変な時間の…

埴谷雄高『ドストエフスキイ その生涯と作品』 NHKブックス31300。まぁ確保。埴谷雄高という作家はカントとドストエフスキーとは切っても切れない作家、と、解説などには書かれているが、では当の本人はどう思っていたのか、とか、そんなことを知ることがで…

E・サバト『トンネル』 高見英一訳 国書刊行会おそらく去年(2008年……)読んだ本で最も面白かったのはエルネスト・サバト『英雄たちと墓』だった。ので買いました。2500円+送料と、古書通販で安かったのも購入を後押しした一因ではある(注文後冷静になって…

ストリントベルク『大海のほとり』 斎藤しょう訳 岩波文庫訳者のかたの名前は日に向の字なんだけど文字化けするみたいね。350円。劇作家として有名な著者の有名な長篇小説。とカヴァに書いてある。表紙めくっただけで訳文が古いことがわかるぜ。フェルドウス…

メンヒェン=ヘルフェン『トゥバ紀行』 田中克彦訳 岩波文庫380くらいだったかな。うーん、根拠はないんだけど、買わなかったら後悔しそうな気がしたんで。モンゴルとシベリアの間に23年間だけ独立国として存在していた「トゥバ」に入った、唯一の外国人であ…

たぶん105円。 『フランス幻想民話集』 『フランス妖精民話集』 植田祐次編訳 現代教養文庫こういうのは見かけたときに買う以外どうしようもないわ。文庫自体死んでるし。オンデマンド出版で両方とも再販されてるね。フランス民話系は同じ訳者の編訳で四冊出…

『金瓶梅』1234 村上知行訳 現代教養文庫 280、100、280、300だから合わせて1000円切ってるな。ちくま文庫版は今まで何度か見かけたが四冊揃い1900円が一番安かったから、それと比べるとまぁまぁ良い買い物。水滸伝の1エピソードをふくらませたものだけど、…

J・L・ボルヘス『続審問』 中村健二訳 岩波文庫J・L・ボルヘス『創造者』 鼓直訳 岩波文庫上は文学ネタのエッセイ集。下は詩文集。ラテンアメリカ文学文庫化推進のため閲覧者諸氏もこぞって購入するようにオススメしたいが、両方ともアァ、ぼるへす面白イナ…