御大のコレラ。

ガブリエル・ガルシア=マルケス『コレラ時代の愛』 木村榮一訳 新潮社
いやいや、ちょっと聞いてよ、いや聞かなくてもいいよ別に、読み飛ばしてくれよ、つまりさ、こういうことなんだよ、昨日ね、本屋に行ったわけさ、ろくでもない本屋なんだけどこのくらいの時期になると来月の新刊情報を貼ってくれる本屋にさ。まぁ酔ってたり閉店間際だったりで新刊情報見てないんだけどさ。何のために行ったんだって話だよね。結果的にはこれ買うために行ったってことですよ。別に結果的にはとかどうでもいいから。まぁとにかく新刊コーナーがないんですよろくでもない本屋だから。なんで、棚の直下の台に平積みされているのが新刊と売れ筋っつーことなんですけど、そこを見たらさ証拠は語るアララテのアプルビイが積んであったのよ。マジすか。イネスすか。夢すか。って感じだよね。イネス。すげぇ! イネスがこんなに! ってまぁ僕はある詩人への挽歌しか読んでないんですけど。ストップ・プレスに続けとばかりにどんどん訳されていくのは、見ていて咽喉から触手が伸びるような気持ちになるのも皆様頷けることと思います。あぁどちらも欲しい! しかし4000円越えは無理だろ……最近寝てばっかりで本読んでないし……だが両方とも面白そうときてやがる……だけど俺が読みたいのは実はアプルビイズ・エンドなんだ……。と、バスに乗った僕の鞄には御大のコレラが入っていたというわけなんだ! もちろん財布からは紙幣が3枚くらい消えていた。何を言っているかわからねぇと思うが、俺も何を書いているのかよくわからない。「万引きしたんじゃなくてよかったな」と家に着いてから思ったぜ。
ところで俺アプルビイズ・エンド見たことないんだけど、本当に売っているの?