オクタビオ・パス『孤独の迷宮』 高山智博 熊谷明子訳 法政大学出版局叢書ウニベルシタス
オクタビオ・パス弓と竪琴は詩論としては破格に面白い本だった、ので、歴史を扱ったこれも面白いかも、とか、なんとか。いや、先月あたり、積んでいたラテンアメリカ小説の山を切り崩して5冊ほど読んだらこれが面白い面白くないのって(つまりは作家作品によってまちまちの出来だったんですけど、飛び抜けて面白いのがひとつあってね)、またしょうこりもなく手を出してしまったわけですよ。切り崩した山の残りをまず片づけろってのな。

「水滸伝」 駒田信二訳 平凡社 奇書シリーズIII

酔いどれ草を読み終える前日くらいに古書店の床にシリーズ中国の奇書で並べられていて、ああ重い(グラム的に)本をやっと読み終えるというのに、こんなところにまた重い(物理的に)箱入りの本があぁしかも三巻本なんてわざわざ小分けしてもらってなんていうかすいません。と家まで鞄を引きずるように(誇張)して帰ったのもいい思い出です(大過去)。1000円。箱は以前買った(読んだんだぜ、と主張)史記と同じ、中身は表紙こんな感じ。


以下100円。
フィリップ・K・ディック『去年を待ちながら』
『ザップ・ガン』
『流れよわが涙、と警官は言った』
三冊まとめて。他も数冊あったんだけど読んだことあるのだったんでこれだけ。マイナーなのはすでに誰かが買ってって有名作だけ残っていたのでしょう。ところで、イギリスのダウランドによる流れよわが涙(Flow my tears)って歌があるらしいですね。

プラトン『メノン』 藤沢令夫訳 岩波文庫

あー、まだ国家読んでないのに……。でも国家で語られている思想の一端がテーマのようなので、これを足掛かりにあの大著にも挑むことができるかもしれない。できるといいね。ていうかプラトンよりアリストテレスが読みたいんだけど、何故僕の周りでは売ってないんでしょうね。

アンネ・フランク『アンネの日記』完全版 深町眞理子訳 文春文庫
しゅーよーじょぐんとーも乗り切ったことだし、有名なものも食べず嫌いせずいっておくかと、一体読感書かされる学生以外読む奴いんのかなーとも思いつつ。このかたが有名になってしまったのは、資本家の多い某民族がコマーシャルとして利用するのにちょうど良い年齢と容姿を兼ね備えていたからでしょう? っていうひねくれた読者から見ても面白ければ凄いと思うがとりあえずしばらくは積まれたままでしょう。訳者さんがスティーヴン・キングとかを訳してるひとなんだけど、訳者が三ヶ国語に堪能なのか元から英語で書かれているのか重訳なのか気になるので割合早く読まれるかもしれないなんてこともありうるかもしれない。