今日の次回予告。

「兄貴、くよくよすることはありません。紙を何枚か使うだけで、あの城はたやすく手に入れることができます」
という。宋江はあわただしくたずねた。
「軍師、それはいったいどういう策なのです」
そのとき呉用はあわてずさわがず、二本の指を重ねながらある計略を説き出した。その結果、兵は刃に血ぬらずして孤城破れ、将士は戈を投じて百姓安し、という次第になるのであるが、いったい呉学究はいかなることを説き出したのであろうか、それは次回で。

第九十六回 「水滸伝」下