ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』 岸本佐知子訳 白水社

410円。安すぎやしないか。ジャネット・ウィンターソン初読。読みやすく、ユーモラスで、ややメタ(これをメタと言い切ると嵐が丘とかもメタになっちゃうよね。そうかいやしかし嵐が丘をメタ小説と考えればもう一回読んでみたいような気もしなくもなくもあるようなないような……?)。面白い。似ているわけではないがエバ・ルーナを思い出した(これも読んでてメタって意識はなかった)。ところで買う前に気づけよと言いたいが、白水社でした。きっとそのうちuブックス入りするんだろうと思うと先走った感がしなくもない(まぁ白水ってuブックス入らない海外文学良書多いですけどね。他社の文庫から出ちゃったり)。訳者のかたの評価が高いようで他の訳書も気になります。

筑摩世界文学大系『近代劇集』 筑摩世界文学大系90

275円+送料。届いた。目次は、イプセン「小さいエヨルフ」/B・ショウ「ウォレン夫人の職業」/ストリンドベルイ「稲妻」/ピランデッロ「作者を探す六人の登場人物」/マヤコフスキー南京虫」/ツックマイヤー「ケペニックの大尉」/ジロドゥ「トロイ戦争は起こらない」/ガルシア・ロルカ「ベルナルダ・アルバの家」/オニール「夜への長い旅路」。三人ほど名前を知らなかったり、読んだことあるのがイプセンだけだったりするけど、そう、これはきっと戯曲書きだから知らないんだ! と自分をごまかして平静を保つ。訳者もイプセンストリンドベリの北欧組みが共通しているだけで他は見事にバラバラ。手に入りにくいバーナード・ショーが読めるのは儲けもん。マヤコフスキーは詩人としてのほうが有名な印象。ガルシーア・ロルカも詩が読みたいんだよね。ショスタコーヴィチの14番でいくつか使われているらしいので。なんてさまよっていたら詩を扱ったすげぇページがあったのでリンクしちゃう。ガルシーア・ロルカはスペイン人かスペ語圏のひと。他も調べてみるか……。カール・ツックマイヤーはドイツの劇作家だってことくらいしかわからん。え、ドイツ人なのにCarlでカールって読むの? ジロドゥは訳者から予想していたがフランスの外交官作家で、フランス語訳者人口が多いせいか他の作家より翻訳に恵まれている感じ。ユージン・オニールアメリカの劇作家でノーベル文学賞受賞してるらしい。喪服の似合うエレクトラってタイトルは聞いたことあるな。