進行状況その他。

予定の二冊、遊び一冊読み終えて、トリストラム上巻(読んでも読んでも話が進まないのでかかりきりになろうという気が起きないが、まぁ少しずつ進んでいます)、月下の一群(これはもう読み終わりそう)、アーシュラ・K・ル=グィン『世界の合言葉は森』(四分の一くらいかな。二中篇なので半分読んだら勢いが止まってしまうだろうからそれなりに時間がかかりそう)、本格小説上巻(まだ長い前置きを読み終わったくらいなんだけど面白いようです。メタ視点を除けばこれといったこともない題材が何故ここまで面白そうになっているのか本当に不思議。しかし水村美苗ってほんと寡作を地で行っている)、で、最後にアナトール・フランス『エピクロスの園』(読み始めたばっかり。ってこれだけ同時進行しといてさらに読み出すなって話ですが)。
アナトール・フランス『昔がたり』は非常に妙な本で、第一部は少年少女みたいな話で、第二部はまとまりのないメモ、第三部は紀行文。話の筋らしきものは判然としない(主人公は成長していく)。例えば自伝とでも言われていれば驚かないが、若干の追憶が含まれているにはせよそういうものでもないらしい。そんなわけで、ジャンル分けしておくなら「散文」あたりに分類。アナトール・フランスだけあって、随所に面白い描写、気になる言い回し、眼に止まる文章があるのはさすが。