『カレワラ』上 リョンロット編 小泉保訳 岩波文庫

フィンランドの神話。えー少し前に読んだ『ロシアの神話』で、フィンランド-ロシア北西部-アラスカに住むウラル=アルタイ族(今ではこの言い方自体時代遅れみたいですけど)ってのが取り上げられていて、訳者あとがきで翻訳があるのを知った。カレワラって語自体はシベリウスの曲からおぼろげに聞き覚えはあったんだけど、調べてみたら文庫在庫ありなんてそりゃ買うわ。二段組みでなかなかに厚い上下巻が届いたときは、思わず脳味噌が溶けて内耳炎どころの話じゃなくなるかと思ったけどね。リョンロットがフィンランドじゅうを聞いて回って、初版一万二千行、最終的に決定版二万二千八百行の叙事詩というのだから……だいたいホメロスと同じか倍くらいということかしら。