竹本健治『せつないいきもの』 カッパ・ノベルス

300円。狂い咲く薔薇を君にのほうが古いみたいですね? 牧場智久シリーズがまた出ていたなんて知りませんでした。まぁしかし牧場智久が出てくるとどうもラノベっぽくなっていかんよね、と思う。今回は挿絵もそれっぽいので余計に。短篇集です。三篇入り。もうあのとかとかのは内容すっかり忘れちゃったしコメントしづらいわ。ま、ゲーム殺人事件だっておぼろげな記憶しかないんですけど。竹本健治の小説は個人的な好みから言うと登場人物の年齢が高いほうが面白いことがおおいような気がします。例外はカケス純正音律もさっさと古本で見つけたいです。もしくはノベルスか文庫になって手に入りやすくなると良いと思います。カケスはカケスの森閉じ箱で見ることのできるオカルト趣味とサイコな展開が、二人称小説のものめずらしさと最後まで読んでも謎の残るお得意のやりかたに見事にはまった感があって好きでした。

『エックハルト説教集』 田島照久訳 岩波文庫
400円。一体なぜこれをほしいと思うようになったものだか記憶がはっきりしないのだが、2007年9月20日にアマゾンのカートへ突っ込んだらしいので一年八ヶ月も前のことなら忘れるよと思いつつ(タイトルは忘れないのが古書店漁り)そのころの虚記を眺めてみたが、あれだね自分の過去の文章とか読めたもんじゃない。ドイツ神秘主義の源泉と表紙には書かれているし、晩年異端審問でも取りざたされて没後に異端宣告を受けたおかげで資料はほとんど抹消されたらしいし、面白そうではある。

以下100円。
養老孟司『唯脳論』 ちくま学芸文庫
世界に脳のみありていわく「……」。まぁ脳には発声器官がないので。20年前の本なんだね。どうりで今読んでも面白くないと思った。と言うのもひどいか。今となってはほとんどがどこかで聞いたような話なので面白くないんですよと説明しておこう。

ポール・セロー『ワールズ・エンド(世界の果て)』 村上春樹訳 文藝春秋
世界の終わりなんだか世界の果てなんだかわかりづらい誤訳ネタの古典タイトル。r.e.m.好きにはイッツジエンドオブザワールドアズウイノウイットIt's the end of the world as we know it (and I feel fine)があるのでまぁ間違えませんけどというアレ。100円なので買ったとしか言いようがない。ハードカヴァとか。邪魔っつー。内容はまぁ地味ですね。

ミルチャ・エリアーデ『ホーニヒベルガー博士の秘密』 直野敦 住谷春也訳 福武文庫

どこで聞いた名前なのか思い出せないままになんとなく購入してくる。宗教研究者という話なので、読んでみれば哲学関連なのかオカルト関連なのかわかると思います。ルーマニアの作家らしい。たぶんルーマニアの作家の作品て初めて読むんじゃなかろうか。

神林長平『敵は海賊・猫たちの饗宴』 ハヤカワ文庫JA
だから最初の短篇が見つからないことには読み始めらんねーんだってば。