全部100円。
レベッカ・ブラウン『私たちがやったこと』 柴田元幸訳 新潮文庫
訳者で。なんとかかんとかというストーリ紹介から春琴抄とどのへんが違ったり似ていたりするのか確認したかったりも(ちなみに似ても似つかない話だった)。

『ゴッホの手紙』上 硲伊之助訳 岩波文庫

面白いらしいと聞いていたのでとりあえず。訳者さんはハザマと読むのか。画家で石川県に美術館もある。

フレッド・カサック『殺人交叉点』 平岡敦訳 創元推理文庫

旅行で長時間乗り物にカンヅメになっちゃう時の御供はミステリが良いと信じて疑わない私なので、そういった用途のために購入。いや、あの、そうね、フランスミステリだね(偏見)。
バロネス・オルツィ『『紅はこべ』 西村孝次訳 創元推理文庫

黒死館だったか小栗虫太郎自体にだったか影響を与えたということで読んでみたいとは思いつつ面白くなさそうなんでほっといたんだが100円だったから観念して買って読みました。うん面白くはないです。話はおおむねディケンズ二都物語をヒロインのロマンス主軸に劣化させたような、といっても二都物語自体話の内容なんて記憶にほぼないですけど。まあもともと二都物語が面白くないんで目も当てられない。ところで、女性の名前にしてはゴツいな、と思っていたが、バロネスというのは名前ではなくて、男爵家の女性(バロンの女性形)ということなんですってね。男爵夫人ではなくて、オルツィ家がハンガリーの男爵の家系なのね。いろいろ訳が出ているけども、西村孝次はオスカー・ワイルドなんかも訳しているはずで、けっこう信用している(というか検索したら小林秀雄の従弟だった。へぇ)。外国語をカタカナにしただけのタイトルはあまり褒められたもんじゃないとは思うけど、スカーレット・ピンパーネルのほうがキザったらしくて怪盗っぽいかも、などと思ったりした。