ウラジーミル・ナボコフ『賜物』 沼野充義訳 池澤夏樹=個人編集世界文学全集 河出書房新社

これを買わないなんてとんでもない。ナボコフロシア語最後の長篇。ナボコフは1899年貴族の家に生まれ、ロシア革命後1919年に西側へ亡命、1940年に渡米45年アメリカに帰化、59年にスイスに移住、77年没。これは38年の作品。
旧版大津栄一郎訳であることからもわかるとおり英語版からの訳なので(といってもナボコフは自著の英訳を自分でやっていたりするので重訳なのかは不明)、ロシア語原著からは初訳ということになるらしい。
ゲルツェンチェルヌイシェフスキーも読んだことのない僕は情弱なんでしょうねぇ。面白いのだが、扱われている内容に昏いため本当に面白がるところなのかは不明である。これ買ったのもっと前だなしかし。訳者はレムの訳書もある。レムとナボコフを訳しているってなんかとてつもなく頭がよさそうだよね(頭の悪い感想)。