ジークムント・フロイト『自我論集』 竹田青嗣編 中山元訳 ちくま学芸文庫
600円。フロイトの著作の中でとくに重要視されているような気がする「快楽原則の彼岸」が文庫で読めるとは知らなかったなあと思いつつ購入したが高いな。そこまで読みたいわけではなかった。と買ってから気付くパターン。

佐藤友哉『1000の小説とバックベアード』 新潮文庫

260円。おおむね小説の書き方についての本。そういうところを何年も前に通り過ぎたひとが、すごい上から目線で読めば面白いのかもしれない。

中村恵里加『ダブルブリッド―Drop Blood』 電撃文庫

300円。十巻が好評だったおかげか、まとめられた既発表短篇と書き下ろし後日談。内容的には別段読まなくてもいいようなものなのだけど、十巻まとめ読みをするならクールダウン用にこれ一冊プラスしてもいいと思います。

中村恵里加『ソウルアンダーテイカー』 電撃文庫
で、別シリーズ。こっちは100円。シリーズとはいえ、これは続刊あるのかわからない。噂によれば、この本のメインイベントは主人公の友人がゲロを吐くシーンらしい。間違っていない気がしたので、ゲロマニアのひとは是非どうぞ。というか、ゲロマニアのひとは沙村広明のハルシオンランチをどうぞ。

フランク・ハーバート『デューン 砂の惑星』14 矢野徹訳 ハヤカワ文庫SF

四冊1000円+送料。正直なところ四巻も使ってされても困るような話。自然環境や気象の設定がつきつめてあるようで、その環境でどういう生物がどう生きていて、ヒト種はどう暮らしているか、ものの考え方や寝ていて見る夢も違って、というような。まあ、かったるいのは確か。

竹本健治『狂い咲く薔薇を君に』 光文社文庫

320くらいかな。長篇四作武藤牧場シリーズから8年。短篇集。牧場智久はまだショタキャラである。引退後名誉名人・本因坊として後進を育成しつつ事件を解決する晩年の牧場智久なんてのは誰かがパロディでもやらない限り見られないだろう。武藤類子は宇宙に出て化け物と闘ったりして、たまに日本に帰ってくると時間のずれでまだ若いとかそういうネタではだめかね。だめか。

アントニイ・バークリー『ジャンピング・ジェニイ』 狩野一郎訳 創元推理文庫

400円。傑作過ぎて読了翌日本屋に行ったけど毒入りとこれしか本屋になくてとぼとぼ帰りました。何が面白いか言っちゃうとネタバレでありまして、なんかもうこれは、読むべきだよ! 面白いから! としか言えない。今年読んだミステリでは一番面白い。と四月の時点で断言しちゃうくらい。でも、面白いと聞いたこともいったん忘れて読んだほうがいいだろうから、本当は面白いとすら言わないほうがいいんだよな、しかし、これ、うん、つまり、そういうわけで何もコメントはないです。あ、そうそう、ジャンピング・ジェニイというのはジャンピング・ジャックの女性形で、縛り首の人間をそういう言いまわしがあるらしい。

西尾維新『クビキリサイクル』 講談社文庫

やっと見つけた1作目。たぶん400くらい。で、二冊読みましたけど、これ主人公だと思ってたら脇役でしたね、っていう罠だったという本だったという。

中井英夫『幻想博物館』 講談社文庫

250。とらんぷ譚かな? まあ確保。今は新装版が出ているのか。

フレイザー『サイキス・タスク』 永橋卓介訳 岩波文庫

250。フレイザー金枝篇以外の本はどんな感じなのか読んでみましょうと思っての購入。白背は珍しいんだよな俺の読書傾向からすると。

山本多助『カムイ・ユーカラ―アイヌ・ラッ・クル伝』 平凡社ライブラリー

岩波文庫のほうを買おうか買うまいか迷っていたら100円で平凡社版を見つけたので購入。しかし読んでみると、著者による再話のような感じで量も不足なので結局でも読んでみたいな、となる。

G・K・チェスタトン『ブラウン神父の秘密』 『ブラウン神父の不信』 『ブラウン神父の醜聞』 中村保男訳 創元推理文庫

新訳も出始めたブラウン神父。続刊はあるのかな。時空がねじれているが気にしてはいけない。短篇の探偵なんてのはこんなもんなのかもしれないが、ブラウン神父は推理せず解決後に解説してくれるひとなので、読みながら犯人を当てようとしても先を越され続けますね。それはそれとして面白いんでいいんですけど。2冊を古本で見つけて、1冊は新刊で買ったのかな。よくおぼえていないが。

上村勝彦『インド神話』 ちくま学芸文庫

500円。読みやすく、話も面白いところをどんどん出してくるので、インド神話入門によさそう。いろいろと訳しておられるひとでもある。

『ギルガメシュ叙事詩』 矢島文夫訳 ちくま学芸文庫

神話づいていた。買ったはいいが読む前に神話ブームが終了し長きの積読へ。古代シュメール粘土板に楔形文字で書かれ、欠損だらけで物語としては機能していないが、部分的には面白い(部分的にしかないし部分的にしか楽しめない)。再構成されたものではなく、現存部分の翻訳と、それに関する注釈、研究であり、学術書。ではあるのだが、断片的に垣間見える、世界最古の文学とは思えない表現の豊かさからは、文として保存されなかったたくさんの物語があったのだろうな、と思わされる。

『プーシキン詩集』 金子幸彦訳 岩波文庫

250。ロシアの古典的大詩人ですが詩を読んだことがないような気がするので購入。というか、何も読んだことがないのか?

オマル・ハイヤーム『ルバイヤート』 小川亮作訳 岩波文庫

150。11世紀ペルシアの詩が19世紀英訳されて、世界的名著と認識されるようになったもの。一般のひとに話すと名前がおまるであることのみ記憶される。同内容のキンドル版がタダで読める模様。


以下100円
『柳田國男全集』14 ちくま文庫
2冊だけだったが、ひとまず確保だけしておく。海上の道海南小記(1巻)、遠野物語、山の人生(4巻)と、まあまあ有名どころを中心に収録されているもよう。