積読

カート・ヴォネガット・ジュニア『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』 浅倉久志訳 ハヤカワ文庫SF280円。スローター→ローズウォーター→チャンピオンとエリオット・ローズウォーターとキルゴア・トラウトの話が続いてるんで、なんでこの作だけ長い…

『唐詩選』上中下 前野直彬注解 岩波文庫450円で三冊。誰が言っていたのか忘れたが漢詩ではこれが良い物らしいので買ってくる。唐の時代に作られたわけではなくて、ずっと後の時代に唐代の詩人の著作から編まれたものらしい。とはいえ、名前に聞きおぼえのあ…

『SFマガジン 2008年10月号』 早川書房 ジーン・ウルフ特集。いや、買い逃したので手に入るまいと思っていたのだが、ハヤカワ・オンラインで余裕でした。5000円とか足元見た値段で売ってるやつらは流石だと思います。余談だがハヤカワオンラインからの荷物は…

カート・ヴォネガット『バゴンボの嗅ぎタバコ入れ』 浅倉久志 伊藤典夫訳 ハヤカワ文庫SF 380円。なんとかなった。SF的仕掛けがない短篇ばかりなので面白味には欠ける。タイムクエイクの断筆宣言後に出た本だけど、初期短篇を集めたものなので、著者いわく習…

ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』 岸本佐知子訳 白水社410円。安すぎやしないか。ジャネット・ウィンターソン初読。読みやすく、ユーモラスで、ややメタ(これをメタと言い切ると嵐が丘とかもメタになっちゃうよね。そうかいやしかし嵐が丘をメタ小…

『易』上下 本田済訳 朝日文庫 中国古典選上下で600。検索するとき易経で探していたから店頭で見るまでしらなかったよという本。ま、いまだに四書五経全部言えないけど。なんか文庫版はレアアイテムっぽいけどソフトカヴァは現役というよくわからん。訳の評…

ピランデッロ『生きていたパスカル』 米川良夫訳 福武文庫 350円。ピランデルロだかピランデッロだかはイタリアの作家。先駆的メタ演劇「作者を探す六人の登場人物」で有名なんだけど著作が手に入りにくいのよね。と思っていたらピランデッロ戯曲集の二巻の…

『ノヴァーリス作品集1 サイスの弟子たち 断章』 『ノヴァーリス作品集2 青い花 略伝』 今泉文子訳 ちくま文庫各400円。3も落ちていれば言うことなしだったが、そううまくはいかないようで。ドイツロマン派の有名人だと思いますたぶん。詳しくは読んでないの…

『続オクタビオ・パス詩集』 真辺博章 小海永二 伊藤桂一訳 世界現代詩文庫1390円。いつの間にか在庫がなくなっていたのでネット古書店で買ったら送料込みで30円新刊より高くなってしまった。泣ける。やっぱ二段組みきついね。詩の良し悪しがわかるほど何か…

クセノポン『アナバシス』 松平千秋訳 岩波文庫500円。時代もかなり違うのに衰亡史のほうでちらっと出てきた。ペルシアとか戦争とか傭兵とか逃げ帰るとかそんな話のような気がします。クセノポンはソクラテスの弟子らしいです。シャンカラ『ウパデーシャ・サ…

千夜一夜物語 大場正史訳 河出書房全8巻揃いで2000円。バートン版。近所の古本屋でネット古書店より安く見つかるミラクル。まぁ1巻箱に水濡れありでしたけど。近所つっても最寄り駅前であって自転車で15分であって、箱入りハードカヴァ×8であって、見つけた…

伊坂幸太郎『魔王』 講談社文庫350円。突然作風が変わっていて驚く。割に暗くて息苦しい感じの話。前半は。あ、中篇二本立ての本です。ユーモアらしいユーモアも、伏線らしい伏線も、ない。出来事はいくつかあるものの、展開と呼べるような展開もなく、文章…

ゲーデル『不完全性定理』 林晋 八杉満利子訳 岩波文庫 340円。ふと迷い込んだ古本屋でなんとなく何か買わないと出にくい雰囲気になったので購入した。内容に興味はあるものの、理解できる気はしない。横書き逆開きで、本文50ページに解説200ページ超。そう…

竹本健治『せつないいきもの』 カッパ・ノベルス300円。狂い咲く薔薇を君にのほうが古いみたいですね? 牧場智久シリーズがまた出ていたなんて知りませんでした。まぁしかし牧場智久が出てくるとどうもラノベっぽくなっていかんよね、と思う。今回は挿絵もそ…

『カレワラ』上下 リョンロット編 小泉保訳 岩波文庫フィンランドの神話。えー少し前に読んだ『ロシアの神話』で、フィンランド-ロシア北西部-アラスカに住むウラル=アルタイ族(今ではこの言い方自体時代遅れみたいですけど)ってのが取り上げられていて、…

ドノソ『夜のみだらな鳥』 鼓直訳 集英社 世界の文学 送料込1800円なら買うよね。買う買う。リョサの緑の家や世界終末戦争と並んで、「こんだけ有名なんだし古書価格高騰だしそのうち再販されんだろ」と思ってんのに一向にされないことで名高い気がするホセ…

『ホメーロスの諸神讃歌』 沓掛良彦訳 ちくま学芸文庫結局購入。ホメーロスの、とされているけど全部偽作なのかな。神話を含んでいるのは四大讃歌だけで、岩波にも訳があるんだけど、せっかくなので厚いのをチョイス。というか、岩波文庫は店頭で見かけなか…

奥泉光『プラトン学園』 講談社文庫400円。面白いと絶賛するほどでも、わざわざ悪いところを探してくるほどでもない大変びみょーな作品。孤島の学園に赴任してきた新任教師が、前任者の死の謎や色恋や学園の秘密をどうこうする話のような気もするが、そうで…

エドワード・ギボン『ローマ帝国衰亡史』910 中野好之訳 ちくま学芸文庫9がアマゾンで品切れになって、“ショッピングカートの商品”から“カートに保存した商品”へ強制移動させられたので古書通販で確保。古書通販で確保するなら別に急がなくてもいいようなも…

ヒュギーヌス『ギリシャ神話集』 松田治 青山照男訳 講談社学術文庫ルキアーノス『神々の対話 他六篇』 呉茂一 山田潤二訳 岩波文庫ヘシオドス『神統記』 廣川洋一訳 岩波文庫ギリシア神話読むぞ! という気持ちのあらわれ。あと持っているのはブルフィンチ…

ゴーチェ『死霊の恋 ポンペイ夜話 他三篇』 田辺貞之助訳 岩波文庫 怪奇幻想作家として名高いような気がするけど読んだことのないテオフィル・ゴーティエをやっと入手。反ロマン主義でボードレールに悪の華を捧げられたり、その序文を書いたりしているようで…

高橋源一郎『私生活』 集英社インターナショナル 1999〜2003まで月刊プレイボーイの連載をまとめたもの。で、もちろん雑誌に離婚の経緯をくだくだしく書くわけがなく、普通に単なるこれといった面白みもないエッセイである。話題は散歩、読書、音楽、庭の植…

後藤明生『カフカの迷宮 悪夢の方法』 岩波書店 作家の方法 500円。年明け早々面白そうなのを。“作家の方法”ってシリーズ名ぽかったので検索してみると何冊かひっかかったんだけど、こちらの本なんかは白水uブックスで復活している。ということは……とか考え…

トマス・ピンチョン『重力の虹』I II 越川芳明 佐伯泰樹 植野達郎 幡山秀明訳 国書刊行会 文学の冒険シリーズ 今年最後にして大物を釣り上げた気分。上下で4000円。下巻だけで時価6000円を越えていたりするのだから掘り出し物と言わずして何と言おうか!(テ…

スタニスワフ・レム『宇宙飛行士ピルクス物語』上下 深見弾訳 ハヤカワ文庫SF 中古で見かけるどころか新刊書店からも消えてなくなりそうだったので確保。ここ三ヶ月、ディフェンスとこれともやしもんの7巻しか新刊購入していないのか俺は。古本屋好き過ぎだ…

ウラジーミル・ナボコフ『ディフェンス』 若島正訳 河出書房新社 生誕100周年(生没年1899〜1977)とかで刊行された旧版は早々と絶版になってしまって(それでも3〜4年は時間があったのだから買い逃していた方のミスだが)、気づくと早々と復刊していたので…

エルサ・モランテ ナタリア・ギンズブルグ『アルトゥーロの島 モンテ・フェルモの丘の家』 中山エツコ 須賀敦子訳 河出書房新社 池澤夏樹個人編集世界文学全集1-12 このシリーズはナボコフの「賜物」の巻だけは絶対買おう! と思っていて、他はスルーの予定…

『ニーベルンゲンの歌』前編後編 相良守峯訳 岩波文庫 上下で600円だったか。ジークフリートとかそのへん。結構長い話なんですね。というかこれは、いわゆるお家騒動なの? 余談ですが、僕はワーグナー(ドイツ人だからヴァーグナーが正しいとか言われても困…

カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』 土屋政雄訳 ハヤカワepi文庫 誰かがどこかで大プッシュしていたカズオイシグロの文庫新刊らしきものが早々と新古書店に並んでいたので拾い上げ。日の名残りしか読んだことはないが、技巧派と言われれば確かにそんな…

オクタビオ・パス『孤独の迷宮』 高山智博 熊谷明子訳 法政大学出版局叢書ウニベルシタス オクタビオ・パスの弓と竪琴は詩論としては破格に面白い本だった、ので、歴史を扱ったこれも面白いかも、とか、なんとか。いや、先月あたり、積んでいたラテンアメリ…